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台湾で日本語を教える毎日

日本人が台湾の大学で日本語を教える毎日を記した「日本語教育」日記…「日中バイリンガル」「英語」、そして「音楽」「映画」「読書」などの日記も。


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【日本語教育】 アルクNAFL終了、日本語教育能力試験合格、台湾の大学で10数年教える

【英語教育】 米国でTESOL専攻、TOEIC985点、英検1級、TOEFL677点、中高教員免許

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超級表現+使える名句 (新日本語能力試験・高得点Passシリーズ)
昨日、現行の形式では最後の実施となった日本語能力試験が行なわれ、主に3級・2級を受けてきた3年生のクラスに、今日は「新」日本語能力試験の N3と N2の問題例をやらせてみた。

*それで、学生同士が「“ほがらか”って何だ?」とか「“だんだん”と“どんどん”ってどう違うんだ?」とお互い聞き合う姿を目にしたというわけ。

「ほがらか」とか「だんだん/どんどん」といった【語彙】の分野では出題範囲・形式共に大きな変更はないのではないかと予想しているが、いわゆる【文法】と【読解】の範囲に属する問題(公開されているもの)に目を通した限りでは、改定が“改善”の方向に向けたものであると思うし、ああいう問題が増えるのは良いことだと思う。

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*それにしても、既に「新日本語能力試験・高得点Passシリーズ」と銘打った教材が出ているのには驚いた。しかも「超級表現」ということで、出題基準が公開されないはずの新試験にどう対応しているのか非常に気になるのだが、著者があの松本節子先生だというから、買っておいて間違いはないのだろうと思う。

(「超級表現」より下のレベルで、「中級表現・中得点 Passシリーズ」みたいなのを早く出していただきたいところである…というより、新形式の試験が実施される前からあまり対策本が出て欲しくないというのが本音なのだが)

2009-12-07 17:14:57| 日本語教育【文法・語彙】コメント(0)トラックバック(0)

みんなの日本語―初級1本冊
第7課の文法説明をしたのは10年ぶりぐらいなのだが、以前の日記(→こちら)にも書いたように、授受動詞の指導に関してはわたし自身の教え方が以前とは全く違った形になってきている。

*今日は連続8コマの授業を終えて疲れているので、簡単な記述にとどめるが、とにかく指導の際に気をつけたのは以下の点…


 × Aさん   ⇒  Bさん
    あげました    もらいました

 *こういう指導は絶対やめる!

 ○ 1)         [わたし]  ⇒  Aさん
    2)Bさん  ⇒   [わたし] 

 *[わたし]を中心に、1)の「[わたしは] Aさんに〜ます」をやって、
  次にそれと対照させる形で2)の「[わたしは] Bさんに〜ます」をやる。
 (「わたしは」は省略される)

プリントで図示したものをブログではうまく再現はできないのだが、とにかくこの点をきちんと意識するだけで、自ずと指導法は変わって来るし、『みんなの日本語』の第7課も(実は/やはり)よく考えて作られていることに(あらためて/初めて)気づかされる。

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2009-10-29 00:00:00| 日本語教育【文法・語彙】コメント(0)トラックバック(0)

昨日の夜、(既にコースは終了している)社会人クラスで台風の時の補講ということで「敬語」を教えてきたのだが、3時間の授業で『みんなの日本語』の第49課・50課を教えなければならないということもあり、“重点”だけを教えるということになった。

「敬語」というと、第49課・50課を習っているとき“だけ”は「何が何でも全部敬語」という風になってしまいがちなので、敬語の体系や型を教えるのではなく、「敬語はいつ使うか」とうのと同時に、「敬語を使わなくても良いのはいつか」ということをきちんと説明しておこうと思った。

何しろ、わたし自身が敬語を一から教える授業を10年以上やっていないので、以前にやったことを思い出しながら板書したのが以下の3点…

人間関係
場所
親密度

…それぞれ、適切な言葉だったのかどうか、説明はわかりやすかったかどうか、昨夜の授業に関してはあまり自信がないが、今朝になって久しぶりに板書事項の“元ネタ”であるテキストを開いてみた。

bunka

最近ではあまり見かけない(わたしが教えている学校でもここ数年は使われていない)『文化中級日本語Ⅰ』だが、このテキストの第2課にある「敬語相談室」はよくまとまっていると思う。

敬語を使うのは

 ①「目上」の人と話す時
 ②「あまり親しくない」人と話す時
 ③「改まった場所」で話す時

…以上のように説明したあとで、日本人の大学生が「A.目上の人との会話」「B.あまり親しくない人との会話」「C.改まった場所での会話」において、“敬語を使って丁寧に言う時”と“敬語を使わない時”をどのように使い分けているかを分かりやすく示してくれている。

特に面白いのは、「A.目上の人との会話」で『目上の人の子供と」の会話例が提示されていたり、さらに「B.あまり親しくない人との会話」ではお互い学生同士でありながら、「知らない」人との会話が2人の関係が親密になるにしたがって、丁寧な敬語表現から敬語を使わない言い方にだんだん変化していく例が示されている点である。

同様に、「C.改まった場所での会話」でも、同級生同士が「ゼミで」の会話と普通に会ったときの会話で、言葉をどのように使い分けているかについて、簡潔かつ分かりやすい説明となっている。

まあ、昨日の受講生も「何が何でも敬語」ではないというのを知って安心するのと同時に、目上の人以外にも敬語を使う場合があるということに驚いていたようだが、まず上記のようなことを説明したあとで「これだけ使えれば十分」というものだけを教えてきたので、3時間足らずの授業ではあったが、テキストに沿ってダラダラ全部教えるよりはよっぽど良い授業になったかとは思う。

(昨日の授業も「敬語相談室」をプリントにして持って行けばよかった…)

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2009-09-29 12:59:43| 日本語教育【文法・語彙】コメント(0)トラックバック(0)

みんなの日本語―初級1本冊
やはり最初の段階で「あなた」について、きちんと説明しておくべきだと思う。

例えば、第1課の例文の最初の3つが以下のようになっていることを、初級の文法を教える教師はどれだけ自覚して教えているかとということである。

1.[あなたは]マイク・ミラーさんですか。
…はい、[わたしは]マイク・ミラーです。

2.ミラーさんは 学生ですか。
…いいえ、[わたしは] 学生じゃありません。

3.ワンさんは エンジニアですか。
…いいえ、ワンさんは エンジニアじゃありません。


【ポイント①】
例文1では、音声を聴くと(*わたしが授業で使っているのは、テキストの音声CDではなく日本では出ていないらしい CD-ROM 版)[あなたは]と[わたしは]がきちんと省略され、発話されていない。→ これを教室で(台湾人の)先生方は「あなたは…」「わたしは…」から読んだり言わせたりしていないか?

【ポイント②】
例文2の「ミラーさんは」と、例文3の「ワンさんは」では、後者が会話をしている2人以外の第3者を指すのに対して、前者は相手を指しているという大きな違いがある。→ CD-ROM 版に表示される例文の中国語訳を見たら、例文2が「Miller 先生是學生嗎?」となっていたが、これは「Miller 先生,[你]是學生嗎?」などのようにしてはどうだろうか?

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*そもそも、第1課の文法解説書に「あなた」に関する注意書きがないのってどうよ?

2009-09-24 23:40:06| 日本語教育【文法・語彙】コメント(2)トラックバック(0)

みんなの日本語―初級2本冊
「無理な」なのか、「無理の」なのか、はたまた「無理だ」なのか、それとも「無理」でいいのか…という点を整理しておく必要がありそうだ。

金曜日朝の社会人クラスは今日を合わせて残り2週となり、『みんなの日本語』で第48課まで終えたということで(第49・50課の「敬語」以外の)これまでの復習の問題をやったのだが、とにかく【名詞】と【な形容詞】に関しては、その後に続く形との“接続”が厄介である。

例えば、復習Jの問題2ではこんな具合:

 1)小川さんのお母さんはことし( 80歳 【の】 )はずです
 2)彼はあした( 暇 【な】 )はずです。
 4)部長の奥さんは( ダンスの先生 【だ】 )そうです
 5)電気が消えていますね。林さんは( 留守 【の】 )ようです
*7)この洗濯機は古くて、修理するのは( 無理 【な】 )ようです
 
…7)などは、「無理【な/の】ようです】と、日本人でも「な」と「の」に分かれそうな気がするし、学生にはこういう“細かい点”はあまり気にしないようにと言いたくなるところだが、例えば以下のように意味がまったく違ってしまう例があったりするから、適当に済ませるわけにもいかない。

 例1)彼は( 暇 【だ】 )そうです。/ 彼は( 暇 【×】 )そうです

また、これに「~みたい」「~らしい」や「~っぽい」が加わると、「無理【な】~」か「無理【の】~か」という疑問以外に、接続のしかたもそれぞれ異なるから面倒である。

 例2) 修理するのは( 無理【な】 )ようです。 [無理【の】もOK???]
    →修理するのは( 無理【×】 )みたいです。
    →修理するのは( 無理【×】 )っぽいです。
    →修理するのは( 無理【だ】 )そうです。
    →修理するのは( 無理【×】 )らしいです。
    →修理するのは( 無理【×】 )そうです。 [これもあり???]
   
さらに、復習Kの問題2でもこんな具合:

3)給料も(高い)し、仕事も( 楽【だ】 )、ずっとこの会社で働くつもりです。
4)国際会議は5月の( 初めごろ【の】 )予定です
5)イーさんは新年会が( 楽しみ【だ】 )と言っていました
6)空が暗いですから、午後は( 雨【×】 )かもしれません
8)いちばん( 大切【な】 )のは、きれいな水と空気です。
13)山田さんは中国に住んでいましたから、中国語が( 上手【な】 )はずです
14)運動会は( 中止【の】 )ようです

今日の社会人クラスの中には日能試1級レベルの人や、日本や日系の企業で働いたことがあるというかなりの日本語の使い手も2人いたのだが、その2人もこういう問題には手こずっていた。

*以前、日本語のこういうところが難しいんじゃない?誰かがいつかは整理してやらなければいけない「よう」 という日記を書いたことがあるが、今日の「名詞/な形」の接続も、「日本語のこういうところが難しいんじゃない?」と言って「誰かがいつかは整理してやらなければいけない」大切なポイント【な?/の?】ような気がする。

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「誰かが」って、結局「お前がやれ」と言われそうなので“そのうち”(←便利な言葉)やっておきます。

2009-08-14 15:24:22| 日本語教育【文法・語彙】コメント(0)トラックバック(0)

完全マスター2級 日本語能力試験文法問題対策
「〜ぬく」「〜きる」の違いに関してはあえて教室では触れないようにしているのだが、本書の練習問題をやらせると、必ずその違いを気にする学生が出て来る。そういう場合、学生のレベルを見て個人的に説明をしてやることはあるが、通常は、まず「〜きる」に関して以下を覚えるように指導している。

 「〜きれない」= たくさんあって、全部は〜することができない

今回の3年生“習作”の期末試験は、その半分50点を2級の機能表現から出題し、「〜きる」に関しては程度の「〜ほど」と組み合わせて以下のような問題を出してみた。

(           )きれないほど(               )。

大半の正答は「食べきれないほどたくさんの食べ物…」とか「数えきれないほどたくさんの星…」といった教えたとおりの答えで、まあ、面白みはないのだが、中に一人だけ以下のような“微妙な”文を書いた学生がいた。

 ( 笑い )きれないほど、( 面白い )。

*非常に“良い”文を書いてくれたものだとは思うのだが…

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2009-06-20 20:55:53| 日本語教育【文法・語彙】コメント(0)トラックバック(0)

みんなの日本語―初級1本冊
先日「まで/までに」についての日記を書き、なるほど!というコメントをいくつかいただいたのだが、それにお答えする代わりに「まで/までに」についてもう少し書いてみたい。

【「までに」の説明に関して】

最近は、「金曜日 まで/までに/に~」についてそれぞれの意味の “違い” を説明するということは実はあまりしていない。ただ、「までに」について特に学生に注意を促す必要がある場合には、あえて単純に “最晚~”(no later than)という意味だと言ってしまっている。(*こう言ってしまっていいものか、いまいちまだ自信がない部分もあるのだが)

   宿題は金曜日までに出してください。
 =宿題は“最晚”(遅くても)金曜日に出してください。

*面倒だというわけではないが、最近は上記の説明をする時点でも「まで/までに/に」に関しては突っ込まないようにしている。

【中国語の“到”と日本語の「まで」の相違に関して】

一般に、例えば「8時から5時まで働きます」といった場合の「から~まで」は「從8點5點」で問題ないと思うのだが、それ以外に中国語の「到」には日本語の「まで」とは異なる用法があるようで、例えば、今朝通勤前にくつろいでいたスタバではこういう中国語を耳にした。

7-11で買い物をしてためた点数を集め、それをスタバに持って行くと“買一送一”のサービスが受けられるというのを最近やっているのだが、その最終日が明後日ということで、今日も朝早くから 7-11 の点数を持った客でかなり混んでいた。

そんな状況で客に注文の品を渡す際に、待たせてしまった事情を説明しようとスタバの店員がこういうことを言っていたのである。(*前半部分はわたしが勝手に日本語に直しました)

 (*今 7-11の点数で飲み物と交換できるという“活動”をしているのでお客さんが多いんです。)
這個活動到後天就沒有了

…これはどう考えても「あさって(=後天)になったら、この“活動”もうありません」という意味で、「あさってまで~」でも「あさってまでに~」でもないはずである。

他にも、例えば「今天晚上要上課,到10點才能離開學校」なんて言い方を中国語ではするのではないかと思うのだが(*わたしの中国語が間違っていたらどなたかご指摘ください)、こういう「到」が中国語で成立してしまうと、学生はそれを日本語に翻訳した場合、以下のような文を作ってしまいやすいのではないかと思う。

 「(今晩は授業があるので)10時まで学校を出ることができました。」

⇒ただし、「才能~」を日本語では否定の言い方にするという“翻訳のワザ”を使って、以下のようにすれば、この「10時まで」はOK?

 「(今晩は授業があるので)10時まで学校を出られませんでした。」

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*今後も学生の「まで」「までに」「に」の使い方・誤用に気をつけてみます。
(前回コメントを残してくださっためみさん、かっこさん、Mさん、ありがとうございました!)

2009-06-17 19:03:39| 日本語教育【文法・語彙】コメント(2)トラックバック(0)

みんなの日本語―初級1本冊
今日のブログは最愛の(元)教え子である めみ@笹塚 さんからのコメントをそのまま転載させてもらうことにする…めみさん、許してね。

…先日ネットのニュースで面白い記事があったのでご紹介したいと思います。

記事の表題はこのとおりです:
「米GM、7月までに中型トラックの生産停止」

私、車部品を中心とした製造業で働いているので、毎日机の前では何回も車関係のニュースを見ます。(→ある意味で時間つぶしでもありますが)
この表題を見たときに、まさに「まで」と「までに」を説明するときの最適例じゃないかと思いました。

今まで日本語を勉強している友達に説明するときは、いつも「レポートを出す」という例で説明していましたが(「まで」だとそれまでの間ずっーと提出という動作を続けているという意味、だとか)、
この表題を見て、「レポートを出す」よりもずっーといい例だと思いました。

「7月まで生産中止」と、「7月までに生産中止」って、生産中止がおこなれる時点が全然逆なので、すっごく面白い例だと思います!!!
全然役立たない例ですが、生活の中で文法とか語彙の説明にぴったりした例を見つけられるのは本当に楽しいことだと思います。

ps.先日、親会社から届いたある調査票の提出期限に関する知らせのメールを読んだとき、またびっくりしました。
「(前略)・・・○月○日まで提出してください」

その後、課長にこの文章を読んだとき特に気になったところはないかと聞いたら、「特にないけど・・・」といわれ、「どうして『までに』を使わなかったですか」と聞き返したら、「そうですね、まあ・・・でもどちらも意味分かるけど」と言われました。

使われている世界でだからこそ言葉は変わっていくものだな、と改めて実感しました。
(つまり、日本語が実際に母語・共通語として広く使われている日本でだからこそ、言葉の使い方が人間によって変えられていくんだな~ということです)

…う~ん、めみさんの日本語に対する洞察力って、わたしがアメリカに留学していた時の英語に対するそれをはるかに超えちゃってるな。

めみさんの言うとおり、『みんなの日本語』の第17課あたりで「までに」が出てきた時には、「レポートを出す」という例で「に」「までに」「まで」の違いを説明することって多いと思うのだが、なるほど「7月まで生産中止」と「7月までに生産中止」ね!

*じゃ、「生産中止」を学生にもう少し分かりやすくするために以下はどうかな?

 12月 【まで/までに/に】休学します。

めみさん、今日も勉強になりました。

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(めみさんって、先生に習ったことをよく覚えている上に、自分でも日本語を教えているから、こういうことに関する嗅覚が鋭いよね…そういえば、○○中学の社会人クラスではレベルの違う数人を全部めみさんにお願いしたこともあったっけ。)

2009-06-15 19:37:13| 日本語教育【文法・語彙】コメント(7)トラックバック(0)

Situational functional Japanese (Volume1)
今日の社会人クラスは『みんなの日本語』第42課の「~ために」だったのだが…

ここは当然、第36課「~ように」との比較がポイントになるというのに、教科書のとおりにやっていたら、第42課の練習Bはすべて「~ために」で(*課の最後の「問題6」でやっと「~ために/~ように」を選ばせる問いが出てくる)♪あんまり意味がない~♪ので、今日の授業は教科書からかなり脱線することとなった。

【脱線1】「~ないように…」について

「~ために」にしろ「~ように」にしろ、中国語は結局“為了~”ということで、「~ないように」も文法解説書の中国語訳からして “為了不~”となっているため、学生は自分自身が変だなと思う中国語で「~ために」「~ように」(*特に「~ないように」)の文を解釈していることが多い。

そこで、今日はまず “為了不~”を忘れて、以下の文を自然な中国語に直すように言ってみた。
 
 かぜをひかないように、注意してください。

これも普通は“為了不~”となってしまうところなのだが、今日は以下のような中国語訳が出てきた。

 小心不要感冒

そこで次に、「~ないように…」が “為了不~”じゃなくていい例がまだあるということに気がつかせるため、休憩時間にトイレへ行き、会社のトイレに実際に書いてあった以下の中国語を日本語に翻訳してもらうことにした。

 請勿將雜物拋入抗內
 以防堵塞
(敬請合作)


難しい言葉もあるため、学生と話し合って「雜物」は「ゴミ」、「拋入」は「捨てる」にしようということになり、「堵塞」はわたしが「つまる」という言葉を教えた結果、みんなで以下のような文が出来上がった。

 便器がつまらないように、中にゴミを捨てないでください

これで学生は、身近な中国語の表示に「~ないように…」が使える場合がけっこうあることに気がついたようなのだが、 台湾人の先生が教える場合も「~ないように…」はもっぱら “為了不~”なのだろうか?

【脱線2】「~ために」と「~ように」を使って

教科書第42課の練習Bはやらないと決め、その分の時間はとっさの思いつきで、以前YMCAで教えていたときに授業でやった『SFJ』の「船が難破→船を降りて→近くの島へ何を持って行くか」というのをやることにした。

『SFJ』にはどんな物が挙げられていたか正確には覚えていなかったので、その場で以下を考え、この中から一つを選んで持って行くという(強引な)設定にした。

 ナイフ ライター 鏡 日本語の辞書 ノートと鉛筆
 携帯電話(ただし通話はできない) 漫画 犬

結果的に『SFJ』に挙がっていたものの大半は覚えていたことになるが、今日は以下のような答えがあった。

 料理を作るために、ライターを持って行きます。
 日記を書くために、ノートと鉛筆を持って行きます。
 写真を撮るために、携帯を持って行きます。

 安全のために、犬を持って(→連れて)行きます。
 SOSのために、鏡を持って行きます。

 日本語の勉強ができるように、辞書を持って行きます。
 日本語を忘れないように、辞書を持って行きます。
 寂しくないように、犬を連れて行きます。

ここで、「つまらないように」を引き出そうと「漫画」の場合を考えさせたのだが、学生の方がわたしの意図に気がついたようで…

 つまらないように、漫画を持って行きます。(???)
⇒つまらなくないように、漫画を持って行きます。

まあ、本当は「退屈しないように」あたりが適当なのだと思うが、上のトイレの文で「便器がつまらないように」が出てきたため、無理して触れなくても良い「つまらないように + 漫画」/「つまらなくないように + 漫画」というのを(また)やってしまった。

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*個人的には「~ないように…」というと、コブクロの「桜」を思い出す。

 ♪冬の寒さに打ちひしがれないように…♪
 ♪…時の速さに汚されてしまわぬように

2009-06-05 20:07:28| 日本語教育【文法・語彙】コメント(0)トラックバック(0)

みんなの日本語―初級2本冊
『みんなの日本語』の第41課を教える時に、「第24課(第7課)はもう教えてあるから」といって(この時点で学生は絶対理解できていない)“授受表現”のポイントを復習・整理してやらなかったとしたら、第41課なんて「“犬”だから“やる”で、“課長”だから“くださる”」…という全く意味のない課になってしまう。

今日の社会人クラスは第41課だったのだが、「第24課がきちんと理解できていないから」という理由で、授業の大半を“授受表現”そのものの復習に費やした。

ただし全てを最初から説明し直すのではなく、「第24課は一度習っているから」ということで、以下のようにポイントに重点を置いて授業を行った。

【今日の授業のポイント】

「Aさん → プレゼント → Bさん」といった、第三者であるA/B両者間の「あげる→もらう」という“横の”説明はやめる!

→ “横”に2人を並べる代わりに、ホワイトボード上で“上(奥)から下(手前)に”なるように(単純化すると以下の図)「先生」と「わたし(学生自身)」を設定する。(*仕込みとして、授業の始めに 7-11 で買って来た meiji のチョコレートを各学生にあげておいた。)

 先生(くれた)
  ↓チョコレート
 わたし(もらった)

(今日の授業は【板書】がポイントだったのだが、それをブログ上に再現することは不可能なので、以下板書と説明の内容を簡単に記しておく。)

先生が(は)[わたしに]チョコを くれました
→ 先生が(は) チョコを くれました

[わたしは] 先生 チョコを もらいました
→ 先生 チョコを もらいました

*ポイント1:「あげる⇆もらう」ではなく、“わたし”を中心に「くれる/もらう」の2通りの言い方ができることを奥(上)/手前(下)で“視覚的に”提示する。
*ポイント2:“完全な文”ではなく、省略される部分と省略される理由を説明する。


先生が(は)[わたしに]チョコを 買ってくれました
→ 先生が(は) チョコを 買ってくれました

[わたしは] 先生 チョコを 買ってもらいました
→ 先生 チョコを 買ってもらいました

*ポイント3:この展開は強引(反則)なのだが、とりあえず学生に納得してもらうために、「くれる/もらう」を「買ってくれる/買ってもらう」に変え、動詞(買って)の部分両者とも同じ動詞でいいということを理解させる。


先生が[わたしに]デジカメの使い方を 教えてくれました
[わたしは]先生 デジカメの使い方を 教えてもらいました

*ポイント4:上と同じようにこの2つの文も“同じこと”を2つの言い方で述べているということに気づかせ、それぞれ中国語に翻訳させてみる。(このデジカメ云々という展開は、実は授業の始めに伏線があったもので、唐突に出て来たものではない)

⇒ 翻訳させてみても、結局2つとも同じ中国語の言い方になるか、または下のほうは“得到〜”など(学生自身も認める)“不自然な”中国語になる。

[わたしは]先生 デジカメの使い方を 教えてもらいました
  ⇒(お願い)

*ポイント5:ここで「(人)に〜てもらう」は、その人に“お願い”した上で〜てもらうのだということを中国語で説明し、この文をもう一度“自然な”中国語に翻訳して、「(人)が〜てくれる」との違いを理解させる。


…特に最後の「(人)が〜てくれる」と「(人)に〜てもらう」という2つの文の“共通点および違い”に関してだが、普段文法の授業を担当されている台湾人の先生方はどのように説明しているのか非常に気になるところである。

上記のポイントが一つ一つ理解されていないと、学生は「先生が教えてくれる」はすぐ理解できるのに対して、「先生に教えてもらう」に関しては、①前者と違ってどう中国語にしていいかわからない(実は“自然な”中国語にできる)ため、②使う動詞を変えてしまおうとする、という問題を抱えていることが多い。

(例)「日本で買って来たデジカメの使い方がわからないので、日本人の先生にそれを“聞いた”ところ、先生がそれを“教えた”」という状況を(中国語で)提示して、これを文にさせてみると、以下のような答えが多い。

× 先生に使い方を聞いてもらった。(「先生が教えてくれた」は理解しやすいのに対して)
× 先生に使い方を習ってもらった。(同上)
 
他にも…

× 友達にお金を借りてもらった。(「友達が貸してくれた」は理解しやすいのに対して)

*今日は、こういう“理解”を徹底して行なったのだが、わたしのような「先生」が明治のチョコレートを1個くれたくらいでは「いただきました」だの「くださいました」だのを使う必要はないということで、第41課に出て来る「いただきます」「くださいます」「やります」は文中で見かけた時に理解できればそれで十分とした。(第41課では「さしあげます」が取り上げられていないということも初めて知ったのだが、なくても良い!)

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*「あげる⇆もらう」ではなく、“わたし”を中心に「くれる/もらう」で教えるというのは、以前(同じアルクブロガーである)上海颱風 さんの 上海日本語日記 が非常に参考になりました。

*近々「板書することにどれほどの意味があるのか」という内容で書こうと思っていたところなのだが、今日の授業は板書が大切なものになっていました(笑)。ブログ上では板書を再現できないため、授業のポイントもうまくお伝えできないことをご了承下さい。

2009-05-29 19:07:39| 日本語教育【文法・語彙】コメント(2)トラックバック(0)

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